CAEとは

CAEシーエーイー)とは、Computer Aided Engineering の頭文字を取ったものであり、直訳すると「コンピューター支援設計」です。つまり、CAEとは 「製品設計、あるいはその前段階において、コンピューターを使ってその妥当性を検討するための手助けをする技術」 のことです。

製造業においてコンピューターが使用される以前は、形状や構造の細かい部分については、試作品を実際に作ってみなければ検証することができませんでした。いくつも試作品を作り、耐久性などの試験を経てからでなければ量産をスタートさせることができず、多くの時間とコストがかかっていたのです。

そのような状況の中アメリカでCAEが開発され、70年代には商用ソフトウェアが登場、80年代以降はコンピューターの能力の向上もあって大きく発展しました。設計開発の初期段階で数学的・物理的なモデルを作成し、コンピューターソフトウェアで目的とする製品仕様や性能、品質を予測し、製品設計の最適化を行います。

CAEの解析手法

CAEの解析では、物体の構造をさまざまな方法で分割して、解析しやすい形状にした上で、連立方程式を立てて近似解を求めるという手法をとります。方法としては主に、①有限差分法(FDM)②境界要素法(BEM)③有限要素法(FEM)の3つがあります。

有限差分法(FDM:Finite Difference Method)は最も古くから使われてきた解析方法です。流れの解析によく用いられます。解析対象を差分格子と呼ばれる直交格子で分割して処理を行います。曲面で表現されたような複雑な境界条件では処理することが難しいという弱点があります

②境界要素法(BEM:Boundary Element Method)は領域の境界だけを解析する手法です。電磁場の解析によく利用されます。

③有限要素法(FEM:Finite Element Method)現在最も一般的に使用されている解析方法です。解析対象を三角形や四角形などに分割して解析します。2次元だけでなく、3次元解析にも対応しているため、構造解析、熱解析、応力解析、振動解析などを行うことができます。

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